ディーベルト連邦建国以前より各都市国家で機動部隊の主力として活躍してきたサーベルシュミット。
さすがに設計思想とこれ以上の性能アップを見込めないために後継機を開発する計画がなされた。
開発はディーベルト、生産はエウロペ同盟という異例の形での生産となったクライジェンシーは、
生産をするためには、数が少なく捕獲しにくい虎型野性ゾイドを捕獲しなければならず、それらの作業に
手間取り思うように生産が進まない事が多かった。
そこでそれらの問題を打開するために開発されたのがこのベセルトサーベルである。
生産性を重視するために従来のサーベルタイガーをベースに選択し、各地での生産ラインの変更を極力おさえた。
そして空気抵抗を少なくするために冷却装置を空冷から液冷に変更し、各部の隙間をなくした新型の装甲に変更。
またクライジェンシーと同等の使い勝手を目指したために背部に同型のブースターを装備している。
だが、サーベルタイガーがベースのために思ったほどの性能がでなることはなかった。
特に運動性能が悪く、格闘戦での命取りとなりかねなかった。
結局なかなか開発が進まず何の打開策なく、生産しながら悪いところを少しずつ直して行く方法をとった。
生産性の高いおかげかある程度の数がそろい前線で使用されるようになったが、やはり運動性の問題がとりざたされた。
やむおえず同盟軍は、緊急措置としてヘリック共和国経由でガイロス帝国のセイバータイガーを導入することとなった。
帝国の機体という事で今まで敬遠されていたが、アタックユニットやその他の帝国製改造パーツが使用できること、
そして何より機体への負荷が現行のサーベルシュミットやベセルトサーベルより20%以上も少なかったために正式に採用。
さらに独自の試みとして、セイバータイガーにサーベルシュミットのブースターとヒートサーベルを装備した
セイバーシュミットなどバリエーションも登場してしまったために、ますますベセルトサーベルの出番はなくなってしまった。
戦後、真っ先に退役したベセルトサーベルは、民間の警備会社などに払い下げられて今でも細々と活躍を続けている。
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